ポオのSF1 [本と雑誌]
今月のSFノルマはエドガー・アラン・ポオ。
ポオがSF書いていたとは過分にして知らなかったので、先日神田の古本祭りで見かけてそのまま買い込んできた一冊です。
送る家を見るとありがたいことに初版のようですね。俺が2歳の時に生まれた本。いくつか書き込みがあったのは古本ゆえのご愛敬、と。
ポオといえば推理小説の大家というイメージでしたが、本作(短編集)では、どこか怪奇小説に似た雰囲気の不可思議な短編が収録されています。
ハンス・プファールの無類の冒険では、ヴェルヌの先を粋月世界旅行を描いており、そのユーモラスさはなるほどヴェルヌの原型と思うようなところもありますが、奇想天外さはちょっと沿うz層が付かない感じ。
ミイラとの論争に至っては、5千5百年も前に埋葬されたミイラが現代に息を吹き返し、学識者たちと激論を交わすという、なんとも滑稽なホラーのようなものが展開されており、これもまた興味深く面白かったです。
他に収録された短篇も、今楽しんでいるSFの源流とも呼べるアイデアの数々にうならされました。やあ、ポオの著作をまともに読んだのは初めてですが(始めてなのかい)さすが多くの作家に崇拝されるだけのことはあります。
その想像力は脱帽です。
2冊組のうち、2観も一緒に変えたので手元にあります。そちらを読むのも楽しみに。
大変エキサイティングな読書でした。おすすめです。