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ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 [本と雑誌]


ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 (筑摩選書 246)

ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 (筑摩選書 246)

  • 作者: 山田 英春
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2023/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



のんびり読み進めていた本を読了。

模様石界隈ではおなじみ、山田英春さんの著作。
ストーンヘンジを愛してやまない山田さんが収集した、執筆時点で最新の研究成果と、それまでに連なったストーンヘンジ調査の歴史の総まとめです。

山田さん模様石のコレクターとして石界隈には有名ですが、巨石を求めて世界中に出かけては写真に収めている熱心な巨石愛好家(研究家、と言っていいのかはちょっとわからない)でもあり、なかでもストーンヘンジは好きで何度となく現地に行ったそうです。

「ストーンヘンジに関して、日本では1980年代以降まとまった形での考古学的解説書が出ていない。この長い空白をきちんと埋めたいいう思いがあった」(あとがきより引用)

ストーンヘンジと言えばミステリーがつきものですが、山田さんがおっしゃるように考古学の視点でどういう物か、というのは、そういえば読んだことがなく。渡りに船、とばかりに手に取りました。

先に結論を書いてしまうと「いまだに確かなことはわからない」のですが、それでも執筆時点での最新の分析と、積み重ねられた考古学的調査や周辺の調査により、だいぶ多くのことが近年分かったことが読み取れました。

本書の特徴として面白く感じたのは、ストーンヘンジの調査にあたった歴代の人物とその成果を連綿と描いている点です。現代のわれわれが、この奇妙な環状列石に引き付けられるのと同じように、過去にも様々な人物がこの遺跡を前にしてそれぞれの空想や調査を積み重ねていく様は実に魅力的で浪漫があり、読みごたえがありました。

本書によれば、これまでの調査や分析で、ストーンヘンジ周辺の遺跡とのかかわりもわかってきており、ただでさえ巨大な遺跡が、さらにより広い規模での遺跡群であるとのこと。
ひょっとしなくても、今後も範囲や調査の広がりが期待できることでしょう。そのころにまた本にまとまると良いと思いました。

とても楽しい読書でした。お勧め。

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