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プラネタリウム番組<ソラノユキサキ>観劇日記/ギャラクシティ( @galax_city )にて [アニメ・コミック・ゲーム]

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足立区西新井の「ギャラクシティ」の「まるちたいけんドーム」内プラネタリウムにて、「ソラノユキサキ」という番組がリバイバル上映されている、ということで、irodori界隈がざわついています。

ギャラクシティ公式:
http://www.galaxcity.jp/

ソラノユキサキ公式:
https://www.vasa.jp/works/sora/sora.html

制作会社VASA公式:
https://vasa.jp/

作品自体は2013年公開ですから9年前のものですが、irodoriのたつき監督がキャラクターデザインなどなどで参加された作品ということが知れ渡りまして、観劇しに行くirodoriユーザーがちらほら。

お陰で上映期間が延長されまして、この連休に自分も見に行く都合がつけられましたので、観劇して参りました。

ということで、今回はお出かけ日記と「ソラノユキサキ」の感想及び自分なりの考察を少しといった内容になります。ネタバレ気にせず好きに書くので、気にする方はご留意ください。


さて、どうせ行くなら早い方がいいだろうということで、連休初日の4月29日に足を運びました。

上映は14時30分からでしたが、初めて行く土地ですし午前中にたどり着くように出発。

行ってみるとギャラクシティは駅から遊歩道を通って一本道、すぐの場所にありますね。首尾よくチケットを購入してしばし付近を散策などしておりました。

駅のギャラクシティ側には、irodori民のフォトスポットになってしまった(笑)オブジェなど(これは帰りがけに撮影)

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ステーキハウスの「ビリー・ザ・キッド」(営業前でした)も見つけましたが、倉田てつをさん店長の店ではないので、まあ眺めるだけで。

ざっくり歩き回って、今度は駅の反対側に歩いてみると、大きな「大師通り」と書かれた門が。そういえば駅に大師線が通っていて、あれ川崎大師からここまで伸びてるのかな?と疑問に思いましたがここの大師線は西新井大師にちなんだ名前の様子です。

歩くと結構距離ありましたが、お参りしてきました。御朱印帳持ってくればよかったなあ。

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ほとんど終わりの時期でしたが、藤も何とか咲いていました。

寺内の掲示を見ると、骨董市と縁日だったそうですが、あいにくの雨模様で露店もほとんど幕が下りており、骨董市はやってないようでした。うーむ残念(骨董市や蚤の市を覗くの大好きなので)

ここの名物なのか、参道には草餅のお店が沢山ありました。荷物になるので買いませんでしたが、またの機会があれば買ってみましょうか。

ひとしきり散策してからお昼を済ませ、いよいよ上映時間です。

見た感じ、客層はお子様もしくは親子連れという、正しい?感じでしたが、ちらほら「大きなお友達」がいたのはまあirodoriの民だなあと思いつつ入場。

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映画とか見る時のいつもの癖で早々にスマホの電源切ってしまいましたが、前説によるとドーム内が明るいうちの記念撮影はOKとのことで、ちょっと失敗しましたな。
そりゃあプラネタリウムに入ったら、家族連れは記念撮影したいですよね。

上映時間は30分。話の筋としては、だいたいこんな感じ。

天文学者の父を持つ女子高生のユキは、父親の薫陶を受けた少女時代の天文好きから、父が天文台建設の仕事で海外に行きっぱなしになってしまったわだかまりのために転じて天文嫌いになっています。好きも嫌いも父親がらみというのが、思春期らしい難しさかファザコンか。

夏期講習で学校に向かう途上で、過去の自分のような天文少女の凛と出会います。ユキがうっかりこぼした天体観測の知識を聞いた凛がやたら天文の話を振ってくるのを疎ましく思い、冷たくあしらってしまいます。

夏期講習を終えた帰り道、バスを降りようとしたユキは、気が付くとチリのアタカマ山頂にいる自分に気付きます。目の前には不思議な緑の少年?の姿をした妖精が。

そして二人は地球を飛び去り、宇宙の起源までの凄まじいスケールの旅に出るのです。

ニコニコ大百科にあらすじありましたので、ご参考までに。

https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%8E%E3%83%A6%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%82%AD?v=sp&from=look_spver_menu

感想としては、30分が一瞬に思える、濃密な番組でした、という印象。

見に行った動機が動機なので3Dモデルにまずは目が行きますが、雰囲気としては「たれまゆ」「眼鏡」のころのirodoriモデルな印象です。
ソラノユキサキの制作開始時期がいつかはわかりませんが、公開が同時期の「ケムリクサ-同人版」より古い印象を受けました。

ユキが天文少女というのは良い設定で、短い上映時間の中で、宇宙の旅の中で目にする数々の天文学的事象への説明時間を短くする仕掛けとして機能していますね。妖精さんからの振りに対して、ユキが「知ってるよ」と返しながら短い解説を挟む展開は小気味良いです。

中盤からユキも知らない事象に入っていきますが、このあたり大人の俺でもわからん話になってきて、ただただ圧倒されて見てました。

展開としては、特にアラカマに飛ぶ辺りとか大分超展開で、上映当時の感想記事にそう言及もされている様子。
http://n-cinema.air-nifty.com/diary/2014/06/post-ebcf.html

たつきがらみで超展開に慣れてるirodori民としてはそこまで違和感はありませんでしたが(笑)これが一般の反応かもしれません。

宇宙スケールの壮大な旅から帰ったユキは、実際の時間が数秒も経っていなかったことに気付きます。

翌朝、前日までとうってかわって天文書籍を読み漁るユキの姿に唖然とするお母さん。うん、気持ちはよくわかる笑

ツィッターにも書きましたが、全編通してこの場面のお母さんの表情が素晴らしく好きですね。
物凄く印象に残ってます。

この後、アラカマから、お父さんが過労で倒れたので見舞いに来ないか、とのお誘いを受けますが、ユキは断り、自分の行くべき道への歩みをスタートさせるのです。

凛とバス停で再開したユキは、わだかまりを解消して意気投合。あの旅で垣間見た未来に向けた一歩を踏み出し始めるのでした。

主要登場人物3名に関して、自分なりに連休中あれこれ想像たくましくしてました。

なんせ番組全体でも30分、ストーリー部分は10分あるかないかという筋なので情報量が少なく、見た人の数だけ解釈があると思いますが、自分なりの解釈としては。

凛は多分ユキより前に妖精さんにあっており、(それ以前から天文に興味はあったかもしれないが)天文学者になると決めるほどの、天文学への動機を得ているのではと思います。妖精さんに会っているので、緑の羽根を持っていたのでは。

凛が出会った妖精さんが、ユキが出会った妖精さんと同じ姿をしていたかは定かでない(お守りのストラップから推察すると星型だったかも)ですが、緑の羽根は次へのバトンとして受け取っていたのではないかと思います。終盤で凛がユキにあげる「お守り」を持っていたのも、「次に出会う誰か」を、妖精さんに予告されていたのかもしれません。

緑の羽根は、例の腹パンのあとどこに消えたのか。後述する2回目の観劇でも注目してましたが追いきれませんでした。

妖精さんはクラークの2001年宇宙への旅に出てきたモノリス的な存在で、地球の「可能性のある人」に知恵と動機を与えるというか刺激して回っている地球外知性ではないかと考えています。いずれ、宇宙の深遠を問う可能性を刺激して、地球人類、もしくは宇宙全体の知的生物の持つ知性をレベルアップさせようとしている存在なのかなあ、とか考えてみてます。お父さんのこと知っていたのは、下調べは済んでいるからかもしれません。序盤の魚眼レンズ的な画面構成は、あれは妖精さんがユキを観察していた演出ではないかと思いますが、どうでしょうか。

本編の旅のあとで、ユキが天文熱をあっさり再開してるのは、宇宙の果てまで飛んでって、そのスケールに比べれば父親へのわだかまりなんて小せぇ小せぇと思ったから、と解釈してみてます。まあ、宇宙のスケールに比べれば、思春期の悩みなんて笑っちゃうぐらいに小さく感じますわよね。

他、劇中の細かい演出では、商店街のポスターにあった「天文姉妹」ってのは宇宙兄弟のオマージュですかね。宇宙兄弟の実写映画が2012年公開なので、上映当時の2013年を考えるとタイムリーなのかも。


さてまあそれなりの満足のうちに観劇を終え、のんびり連休の続きを楽しんでいましたのですが、当のギャラクシティさまから小枝が追加されました。



ギャラクシティさまの神対応に感謝しつつ、突っ伏すirodori民達。このツィートの少し前から、このチラシの情報は上がっていましたが、よもやそんな経緯とはね。



こんなレス返してますが、これはもう1回行くしかないかとほぼ決めておりました。

まあ、上に書いたとおり、一瞬で終わってしまう番組ですので細部まで目が回らず、可能であればリピートしたいとは思っていたので。

とはいえ連休の間に2回も足を運ぶことになるとはさっぱり思っておりませんでしたわよ。

あれこれ都合を考え、昨日の5月6日に再訪することに。

せっかく行くなら何かゆかりのものを持ち込みたかったですが、当然ながら公式グッズはないので、似非グッズとして凛の星型つながりで、シミズ貴石様にオーダーしたスターインカットのリングはめてきました。
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記事:https://tenkamutekinomuichi.blog.ss-blog.jp/2022-01-10-1

ひどいこじつけも良いとこですが、まあ石好きというのは何でもいいから理由を付けてお気に入りのジュエリー身につけてお出かけしたい人種なのだとご理解ください。

西新井大師も再訪するなら御朱印帳持って行こうかしらとも一瞬考えましたが、そこまでの元気はなかったので(暑くてね…)それは断念。

電車を派手に乗り過ごしたりもしましたが、何とか無事に現着。チケットと、例のチラシを入手です。

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今回はあまりウロチョロせずに、上映までギャラクシティ併設のカフェで本読みながらコーヒーいただいてました。
コーヒーにうるさい方ではないですが、ここのアイスコーヒーはちょっとしたものではないかと。良いマシン入れてるのかもしれません。

連休の合間とはいえ、カレンダーでは平日なので、今日の客層はほぼほぼirodori民の大きなお友達でした。お子様もちらほら。

前説のタイミングでは、ドーム内にもキービジュアルが映し出されます。
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この日の前説では、前回同様注意事項がアナウンスされましたが、上映中のおしゃべり禁止に関しては「今日は大人のお客様が多いようなので、大丈夫ですね…」と直言されてしまい、信頼が痛い笑

正直苦笑いが出たり突っ伏したかった御同輩は多いのでは。

上映内容は前回と同じプログラムです。当たり前ですね。

あらためて、プラネタリウムドーム内でのアニメ上映というのは一種不思議な感触を得ます。
立体感がやはり半端ないです。3D酔いする人も出るのでは、というか子供にはやはり多いと見えて、注意事項でも「気分が悪くなったら出口のところのスタッフまで」と明言されています。

前回見たときに気になった点を確認したのは、ユキの部屋の本棚です。

序盤では宇宙の本が奥に突っ込まれていたのが、ラストでは整然と並べ直され、天文熱が復活したユキの心情を良く表しています。

本棚に関しては部屋の他に図書室のシーンなどもあり、色々ネタが仕込まれてそうなのですが、視力の限界もあって(年齢ぇ…)よくわかりません。今後目ざといirodoriユーザーからのレポートを待ちたいところ。

細かいところでは、ユキの家の食堂にかかっていた日めくりカレンダーが、序盤では8月7日、宇宙の大旅行を終えた翌朝では8月8日(なお、メモし忘れたのでそれぞれ1日程度ずれてるかもしれません)となっていて、現実の時間では通常の時間が流れてきたこと、時間をさかのぼってビッグバンを見てきたユキが元の時間に戻ってきたことの根拠にできるようになっていて、良い演出と思いました。

妖精さんの羽根が背中ではなく頭から生えていたのは、けものフレンズっぽいデザインです。ソラノユキサキはけものフレンズの企画立ち上げ前に出来上がっていた計算になるので、ここからデザイン引っ張ったのかもしれんとも思いましたが、別のirodori民のツィートでデビルマンのシレーヌとかも頭から羽が生えてるともあったので、そもそものアイデア元はこっちかもしれません。

irodori民としては天文少女の「凛」という名前とケムリクサの”りん”との一致で盛り上がっていたようですが、自分は全然気づかず、むしろほかのirodori民の考察見るまで意識してなかったので、そうかあ、ぐらいの印象。名前はどうあれ面白い番組でしたので、ここは偶然の一致でしょう、という感触。

それよりも、宇宙の旅の終盤で出てきた宇宙の構造の話は、初見の際は単に多次元宇宙構造の話かと思いましたが、それにしてはドーナツ型が気になるなあ、と思って調べてみたら、最近の学説では宇宙は有限なドーナツ型をしている、というのが主流になりつつあるそうで、自分の知識が全然アップデートできてねえや、というのを、寄りにもよって9年前の子供向け番組に思い知らされるという屈辱笑
SF読みの面目丸つぶれですわよまったくもう。

というか、こんな、大人が解説読んでもちんぷんかんぷんな話を30分の番組で子供にぶつける辺り、製作スタッフの大人げなさが半端ないですね。

大人げないと言えば、ビッグバンにたどり着いた付近で、ユキの存在が消失?した瞬間は、2回目見たときも、大人の自分でもちょっと怖くなったので、子供にはトラウマになるかもしれない、ぐらいの踏み込み方してるのが、まあ、どこまでコンテに手ぇ出してるか知りませんが、果てしなくたつきだと思いました。

公式ページのスタッフリストのお名前をいくつかググってみると、アニメーション周りはスタジオジブリの方が主に担当されている様子で、天文学の考証の方は、主に東京大学とJAXAの方(当時)が担当されている様子。
アニメーションは当然とはいえ、理学の方もがちがちの専門家陣。

ツィッターにも書きましたが、これは何の根拠もなく”俺がそう考えると楽しい”ってだけの”想像”ですが、ソラノユキサキで、たつきが「アカデミックな内容は、専門家を巻き込むと面白い」と学んだことで、けものフレンズでの、動物園の中の人(しんざきおにいさんとか)への直電を解説として差し込んだアイデアにつながったのなら面白いなあ、と思ったり。

教育番組としては、とてもよくできてると思います。
太陽系内の、割かしわかりやすく、子供でも知っていそうな範囲を入り口にして、興味や疑問のとっかかりになりそうな天文知識をぶつけていく作りは、子供にとって良い刺激になりそうです。

アニメーション作品としては、思春期の悩みからの導入になっているので、全般的にダウナーな感じ。子供向けとして作るならもう少し明るくても良いかなあ、とも思いましたが。

足立区のご当地アニメとしては、とてもよくできてると思います。住民にとっては見覚えのあるポイントがいろいろ差し込んでいるのが子供喜びそうですし、実際2回目に見に行った際、前説で「皆さんが知っているところも出てきます、いくつ見つけられるかな?」と解説されていた際は、客席の子供たちから「ここ知ってる」といったつぶやきがちらほら聞こえたのは、なんだか楽しかったですね。
こういう、ご当地演出は、たつきの得意技ですが…ほんと、筋にどれぐらい噛んでるんでしょうね、たつき笑

関連の自分ツィートまとめ。まあなんやかや書き込みながら考えるの楽しいです。





































































































































他良いなあ、と思ったところは、キービジュアルにもあるデジタルタイマーの演出ですね。
あれは一目で何が起きてるかわかりますし、説明がなくても自力で理解できる丁度良い力加減だと思いました。

あとは、ユキの大人バージョンが、アンダーリムの眼鏡かけてるのがケムリクサのりょく味があって地味に楽しかった。

やあ、良いものを見させていただきました。
来年予定されている、irodoriの新作映画も楽しみです。

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例の数式に関して、ちょっと追記



興味があり、読み解きたいのであればならぜひ、トーラス構造や曲面の方程式など、幾何学、宇宙物理学の勉強を始めてみては。
視聴者にそうしてもらうことがこの番組の目的でもありますし。
他に思いつくキーワードは、背面放射、位相幾何学、あたりですか。
俺その辺さっぱりわからん人なので、ぜひ頑張って読み解いて俺に教えてくれ笑

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