石が書く(新装版) [本と雑誌]
内容の感想に関しては、旧版手に入れたときに書いたので。(リンク)
再読して改めて、という感じです。
再読と言っても、訳者も変わりましたので色々違うのですが、読んだ感触としては、旧版とそれほど差異は感じません。自分はシャーロック=ホームズなどは角川版と創元推理社判と読み比べてますが、あれほどの雰囲気の違いは無いですね。
中古市場で大分プレミアがついてしまった旧版と違い、手に取りやすく、内容は遜色ないということで純粋に読みたい方はこちらがが良いと思います。
再版の企画を進めてくださった山田英春さんは模様石の収集家として有名ですが、その原点がこの本であったそうで、思い入れはひとしおだったそうです。
その熱意がこうして実を結んだことは、鉱物を愛好する一人として大変うれしく思います。本当にありがとうございました。
カイヨワの視点で見る模様石は普段自分がやるような、何々に見える、といった「見立て」とはまた一線違っていて興味深いです。
人の手で描かれた絵画と、自然が作り出し、見るためには切断研摩を必要とするこれら模様石とを真正面から比較し論じるというのは、なかなか自分では持てない視点ですので面白い。
お勧めの1冊です。
2022-09-24 17:22
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