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検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? [本と雑誌]



小野寺拓也さん、田野大輔さんの新刊。ナチス研究で定評のある方々です。
特に田野さんは本棚自作の名手?でもあります。

昨今「ナチスは良い事もしたんだよ」というう言説をSNS上でよく見かけます。

端的に言って間違った認識なのですが、「アウトバーンを建設して失業者を減らし、モータリゼーションを進めた」「第一次世界大戦後の不景気を短期間で立て直した」「有給休暇や観光旅行を推し進めて労働者を保護した」など、一見すると「良い事」と見える事実とともに語られるので、自分の様な「漠然とナチスって悪い連中だと思ってる」ような層は揺らいでしまいます。

本書はそういった(危ない)風潮へのカウンターを意図して書かれた本です。
それだけに内容は明快で大変読みやすい構成になっており、具体的にSNSで流布する「ナチスがした良いこと」を1つ1つ例として挙げて、それがどのような背景で行われ、どう関連付けられるかというのを詳説して下さっています。

ある意味最も価値のある論は、冒頭の「はじめに」に整理されており、ある「事実」から、一足飛びに短絡的評価にたどり着いて信じ込んでしまうことの危なさ、それがどのような間違いであるのか、が論じられており、これはナチの所業に限った話ではなく、ネット上の情報に踊らされる自分のようなSNSユーザーとしてはとても根本的な点を指摘されたようで、正座して謹聴する必要があるなと思いました。
これは試し読みできるので是非ご一読ください。(URL:https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/tachiyomi/2710800.pdf

読んでみての感想としては「ナチスとはドイツ国民に対して壮大な詐欺を仕掛けて大成功した詐欺師集団であった」という感じ。(最後は破滅したので結果は伴いませんでしたが)

民衆を喜ばせた数々の施策(良いこと)は、結局どれも尻切れトンボで終わってるから成果は出てないし、有名なドイツ機甲師団を作り上げた膨大な国費も、紐解いてみれば踏み倒すこと前提の借金で賄っていたので、詐欺師としては極めて優秀ですが、為政者としては極めて無能、というか悪質。

とはいえ民衆はこういう詐術に引っかかり、騙されてしまうこと。
そして詐術自体よりも遥かに恐ろしい「無言による肯定」などの消極的支持・同調圧力・忖度が、ホロコーストなどの絶対悪を許してしまったことに衝撃を受けました。

なんだか砂最近見聞きしますよね、日本でも。

投票率の著しい低下と白票信仰による自民党一強状態(無言の肯定)や、維新の会と在阪テレビジョン放送局(実体の無い成果をメディアで喧伝して民衆の支持を得る手法)、ジャニー喜多川による40年以上もの性暴力と忖度して報じないテレビ各局(忖度と同調圧力)、などなど。

読みながら、このまま進んだ先の日本の未来を想像して暗雲と怖くなってしまいました。
日本の主権者は我々有権者一人一人なのですから、投票に行って対立候補に投票しましょう。
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未完の敗戦 [本と雑誌]



しばらく前に読了しておりました。

戦史研究もされている山崎さんの著書。
日本の政権による、新型コロナ対応や東京五輪強行、安倍晋三を特別扱いした国葬の強行などの、人を粗末に扱い、分断を推進する動機は何なのか、をいくらか解剖できればと手に取りました。

ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」をプレイする前から近代史には興味があり、旧日本軍や当時の政府のやりようを知るにつけ憤慨を抱いており、プレイを通してより深く知るにつけてそれは日々増しておりました。
そのあたりの自分なりの理解が出来上がって来た末に、現在の政権、特に第二次安倍政権以降の自民党支配による政治には、第二次大戦前の政治と重なる面が多いことにこの数年感じておりまして。
丁度そういう論調の発言を繰り返されている著者に共感を覚え、著書を手に取った次第です。

読んだ感想としては、期待通りというか期待以上というか、ありていに言って怖くなりました…。
自分が感じていた以上に、今の自民党は戦前の政府の精神・観衆を継承している度合いが強く、ほぼそのまま同じことをしているのでは、とさえ思えます。

戦後に2,3年だけ行われた戦争責任の総括が、朝鮮戦争勃発により頓挫し、菅もプリズンから数多の戦犯が放たれ、権力を取り戻したことは、この国の大きな不幸の源泉であると強く感じました。
朝鮮戦争により、日本の敗戦処理は追えることができなかったのです。
「未完の敗戦」とは、良くつけられたタイトルだと思いました。

怖いですが読んでよかったと思える本です。
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鎌倉紫陽花行脚 #鎌倉行脚 [旅行記]

こちらのブログもいつまでサービスがあるかわからないので、少しずつnoteの方に軸足を移しています。
今日の旅の日記はこちら。

https://note.com/takosuke2200/n/n874129c5650a
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政治と報道 [本と雑誌]


政治と報道 報道不信の根源 (扶桑社新書)

政治と報道 報道不信の根源 (扶桑社新書)

  • 作者: 上西 充子
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2021/02/28
  • メディア: 新書



のんびり読んでいた本を読了。
ツィッターで流れてきて興味を持った本です。

日本の衰退が誰の目にも明らかな昨今、テレビやネットでニュースを見ていて「何かおかしいな?」と感じる方は多いと思います。
ですが、その違和感を「具体的に捉えよう」、あるいは「言語化しよう」とすると、なんだかわからなくなってしまう。そんな経験はありませんでしょうか。

かくいう自分もそんなモヤモヤを抱えたまま大分長いこと居たのですが、そのモヤモヤをどう具体化すればよいのか、の、参考になる本でした。

著者の上西 充子さんは法政大学の先生だそうで、報道に触れる中で常々感じていた問題意識をいくつか本にしてくださっています。本書はそのうちの1冊になりますね。
「ごはん論法」という言葉を定着させたことで知られているそうですが、寡聞にして自分は知らず。ですがその流れで彼女のツィートが流れてくるようになって、興味を持って読んだ次第です。

読んだ感触としては、上記のモヤモヤを(著者の視点からの分析ではありますが)例を挙げながら具体的に解きほぐしていくので、自分で報道を見たり読んだりするときに、一歩下がって吟味する際の手引きになります。
文体も口語体で大変読みやすく、とっつきやすい本でした。自分はのんびり読んでましたが、腰を据えて読めば多分2時間ぐらいで読めるボリュームで、読みやすく良い本です。
言説の姿勢としては与党政権に批判的な方向(自分もその方向なので共感は強かったです)が、与党支持の方にも、報道を読み解く際の良い手引きになると思うので、お勧めしたいですね。

読み終わって少し経ったので反芻しながら感想を書いていますが、多くの「気づき」を与えてくれて、考えさせてくださる本です。考えさせる本は良い本です。

本書の中では、マスコミが大事にしている「両論併記」に伴う留意点や、速報記事に見られる「~~~と首相発言」といった政治家の発言をそのまま切り取って報じる短い記事などの問題点への指摘が、特に重点的になされています。

これらの指摘を見て、俺自身も政治報道に関する大きな問題点として「客観性が致命的に欠如しているのではないか」という考えに至る事が出来ました。まあこれが正しいかはわからないので今後その点に注意してみていくってだけではありますが。

例えば、本書で主なサンプルとして大きく取り上げられている「桜を見る会」をめぐるスクープ報道に関して、その発端は、毎年行われていたこの会合を知らなかったある編集長が「これはおかしいぞ」と思ったことだったそうです。

朝日や読売、毎日など、そうそうたる大手メディアの記者たちは、この行事を熟知しているが故に疑問を持たなかったため、あの騒ぎまで長年行われていたこの行事に全く疑問を持たなかったそうです。
彼らはこの行事を詳しく知っていて政治家ともここで仲良くしている、という内部の視点・主観の中に居るがゆえに、スクープのすぐそば、どころか内部に居ながらそのスクープに気付かなかったわけですが、この行事を知らなかった、外部の編集長からすれば、そこには明確な違和感があったことが詳説されていました。

また本書で危惧されている、記者クラブ所属記者が取材対象の政治家と距離が近すぎてしまう問題、政治家主催のオフレコ懇談会にネタを求めていくが故に、政治家の懐に取り込まれてしまう問題。それにより報道に手心が加わっていると危惧される点。これは記者と政治家の視点が近づき、その主観で記事を書き、報道するが故に起きる問題ではないかと思いました。
「桜を見る会」のように、客観的な視点を持つ人材がいれば、これらからも埋もれているスクープ、もしくは報道対象が出てくるのではないかしら。

俺がこう考えるには理由があり、身に覚えがあるからです。

俺はソフトウェア開発者なのでプログラムを書いてはそれを動かして飯食ってますが、プログラマは自分のプログラムが正しいと思って書いてても、これをそのまま動かすと面白いぐらいに不具合が山と出るのです(注:プログラマ本人にとっては面白くありません)。
困ったことに、プログラマは自分の書いたプログラムにある不具合を見つけるのが苦手です。何故かというと、正しいと思って書いているから。言い換えれば主観で書いているからです。
これだと商売にならないので、プログラム開発には、第三者によるレビューという工程が存在します。プログラマの主観にとらわれない第三者がプログラムを読んで、間違いを指摘するのです。プログラムした当人の主観にとらわれない団参者が客観的に問題を指摘することで、プログラムはようやく製品として通用するソフトウェアになるのです(ほかにもテストとかいろいろあるのですが本題ではないのでここでは省きます)

こう考えてみると、上西さんの本書でも、現場の記者を離れた客観的視点によってようやく指摘が可能になった例がいくつも取り上げられています。「桜を見る会」の経緯などはまさにその典型でした。
本書で問題意識を投げかけられている現役の記者たちは、主観で記事を書いているので、記事に含まれた問題に気付かないのではないかと思います。

もう一つ、両論併記に伴う問題点にも、客観性が欠けているからではと、自分には思えました。
記者の大事にする両論併記の目的は、報道の公正さを保つことです。
方法としては、与党の意見と野党の意見を併記するとか、与党の立場と野党の立場を併記するとかで行われていますが、俺から見ると、この方法では公正さは到底保てない、やり方を根本的に間違っているように思えました。

例えば与党の意見と野党の意見を併記する、というのは、言い換えれば与党の主観と野党の主観を併記する、ということです。これは主観と主観を並べて書いているだけで、第三者の視点がありません。
この構造では公正な報道には到底なりえません。主観と主観の併記では視野があまりにも狭すぎて、それらが国民の目にどう映るのか、国民にとってどういう意味を持つのか、どのような未来が想起されるのかが全く見えません。
この構図は、与党と野党は尊重されていますが、肝心の国民が尊重されていないのです。つまり両論併記では、構造的に公正な政治報道にはなりえない、不可能なのです。
政治報道は、まずこの呪いのような強固な構造から抜け出す必要があるでしょう。

新聞などのメディア、また政治報道というものは、歴史が長い世界です。それだけに、その長い歴史で積み重ねられてきた文化で硬直し、とらわれているのでは、というのが本書を読んで感じた、政治と報道に関する危惧です。
本書で取り上げられている毎日新聞デジタルの取り組みは評価でき、成果もあげていますが、それでも従来の硬直した政治報道の枠内での変革なので、未だ主観にとらわれている印象を受けます。

とはいえ、そういう凝り固まったものがそう簡単に変革できるはずもないので、どうすればよいか、というのはなかなか難しいですね。
自分が思いつくのでは、やはりレビュー工程がどこかに欲しいなと思います。
速報記事では時間的に無理ですが、定期的に報道業界外の視点で記事を見てもらい、指摘を受けるプロセスをはさむ。指摘してもらったからと言ってすぐに変革できるわけではないので、それを時間をかけて繰り返しながら、指摘と指摘に対する改善を積み重ねていくのが良いのではないでしょうか。

レビューしてもらう人は、報道業界外の日本人だけでなく、海外の人にも見てもらいたいですね。
最近ようやく表で騒がれるようになってくれた、ジャニーズ事務所の性的暴行被害のスクープは、BBCの報道が契機でした。この問題は僕ら日本人は大体知ってましたし、芸能界・メディア業界の人たちにとっては常識でした。ですがスクープとなり、社会を動かす流れになるためには、海外メディアの目という客観的な視点が必要だった。この構図は本書で詳しく解説されている「桜を見る会」がスクープ化した経緯と大変良く似ています。
色々なものがグローバル化してきている今の時代、報道もグローバル化し、世界とまじりあっていく必要があるのでは、と、言うことも、本書を読んでいて考えたことです。

久しぶりに長い感想文になりました。
読みながらあれこれ考えさせてくださり、さらには今後の考察の参考にも大変なった、素晴らしい読書だったと思います。毎回書いていることですが、考えさせてくれる本は良い本です。

大変良い読書でした。お勧めです。
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#映画刀剣乱舞 と #GRIDMAN_UNIVERSE 見てきました。 [映画]

1日で映画二本もハシゴするなんて十年近くぶりぐらいじゃないかしら。見たい映画が渋滞するのも珍しいけど偶々ファーストデーが見に行く予定にあたってたのもあり。ってゆーかそんな制度すっかり忘れてたわーコロナで映画もすっかりご無沙汰故に

どちらも面白かったので感想つらつら書いていきます。あとでブログにまとめるかもしれんけど、リアルタイムで感想書くにはツィッターは便利で良いのです。→誤字など直してブログにしました

まずはお昼から見てた #映画刀剣乱舞 黎明 から
そもそもが何かの偶々で見た予告が面白そうだったので興味を持ったのですが、その後ギャル審神者だの最強高速バスはかた号などのワードに触れて観るしかねえじゃんという感じに
なお無一文は審神者ではない中年男性。むしろ提督業。三日月さんは大好き。

そういえば #映画刀剣乱舞 と #GRIDMAN_UNIVERSE で観客の層が全然違うのは面白かったです。どちらも結構お客さん入ってましたが前者は女性ばかりでちょっと肩身が狭かった。後者は男性ばかりでまあそうやろなという。
女性向け映画は、組み込まれる予告も全然違うのね。ジャニーズ歌舞伎って言うの?
そんな予告初めて見たわあ。他に流れる作品もどことなく女性向けと思いました。マーケティングとしては当然か。

話を戻して #映画刀剣乱舞
総評としてはエンタメとして素晴らしいと思いました。何より独特の殺陣が素晴らしい。ガキの頃から時代劇大好きで午後四時の再放送時代劇の類は暗記するほど見てましたが、ああいう伝統的な時代劇とは違う進化を遂げた殺陣がまあ奇想天外で面白い
国広の三角とびみたいな「壁駆け昇ってジャンプ」ってあれ特撮なのか2.5次元の役者さんが本当にあれ出来る人なのか判断つかなかった。後者の方が自分としては熱いです。

三日月さん主役ポジションだったので出番も台詞も多くて三日月さん好きとしてはこれだけ見せられたら倍払ってもいいかなってぐらいに満足でした。やあかっこいいしイケメンだしでもうおなかいっぱいで大満足ですね。

予告で審神者の皆様が騒いでらした「トーハクで三日月宗近に呼び掛けられる女子高生」のシーンは、見る前に「ここだろな」と思っていたところではなくエピローグ的な配置でしたが見終わってみるとむしろその方が審神者的に熱いだろうなと思いました

予告の話をすると、あれはすごくよく編集されていたなと。
見所のシーンが並んでて実際自分もみたくなりましたが、どれも見る前に「ここだろな」と思っていた場所を悉く外して配置されていたのがまあ、狙ってやってるなら凄いです。予告であれだけ大盤振る舞いやってネタバレになってない。

若干残念かなと思ったのは、予告にもあった渋谷交差点のシーンで仮の主一同の活躍がもう少し欲しかったかなと。ゲストとはいえどの人もすごく魅力的な配置なので、そのあたりもう少しフォーカスが欲しかったなと一見さんとしては思いましたが。まあ全体からすると些細ですかね。

鎌倉大好きなので髭切膝丸の最強ムーヴはめっちゃしびれました。うれしかったです。神職のガチ審神者も良かったなあ。あの風格と頼もしさはえもいわれません。

官僚審神者と長義さんは何でああいう配置なのかわからなかったのですが、帰ってから目についた刀剣乱舞のエイプリルフールネタ経由で知人の審神者から教えてもらって納得しました。

プライドの高い苦労人かあ。苦労してんだろうなあ(ほろり

さてメインディッシュともいえるギャル審神者とへし切長谷部に関してですが笑

前評判で「最強じゃね?」と言われてましたが最強でした。
あの二人ある意味一番繋がり深かったんじゃねえかなあとエピローグ見て思ったり。「そう来たか」という。 多分ベテラン審神者はぐっとくるシーンだったろうな。

あそこで追手が退散したのも多分ギャル審神者が写真に残そうとしたのを嫌ったからだろうと思うのですがどうなんでしょう。解釈あってますでしょうか。
もしそうだったならナイスアシストだったかと。へっしー孤軍奮闘だったからあのままはやばかっただろうし、ある意味戦力として今回活躍した唯一の審神者ですね。

ストーリーとしては、言ってしまえばオーソドックスな筋でしたが細かいところで「刀剣乱舞らしさ」が出ていたのかな、と、一見の癖に思いました。

「想い」が重要なキーになっているのは付喪神が主役の作品としては納得度が高く、あまつさえ敵側の思惑にも大きく組み込まれているのはさすがの一言。

公開までの間にTLで見かけた考察のおかげで舞台となった時代が「ゲーム・刀剣乱舞」にとってどういう時期かってのは把握していたので、物語的な仕掛けにも成程、というものがあり、良いカタルシスに仕上がっていました。
「顧みられず歴史に消えて行ってしまった者たち」というのは、刀剣乱舞というゲームと決して切り離せないテーマで、「正解がない問題」

とても難しく、ともすれば反発を買うようなテーマ。今作映画の中でも一応の結論は出していますが、決して万人が受け入れられるような結末ではないのに、真正面から描いたのは見事と称賛させていただきます。

総評として俺的評価(ひいき目入り)はA評価。客観評価でもBプラス判定は出せると思いました。面白く、劇場で見てよかった映画でした。

蛇足として #いつ海 と #映画刀剣乱舞 比べると刀剣乱舞の方がエンタメの質が良いですね。うらやましい。

艦これはどうも映像作品とは良い縁が無いようです…

続いて #GRIDMAN_UNIVERSE
とうらぶの丁度すぐ後に見れるタイミングでしたので待たずに見れました。まあちょっとせわしなかったですが。
グリッドマンもダイナゼノンもTVアニメはリアタイで感激してたクチなので大変楽しみで、実際楽しかったです。

眺めながら浮かんだ感想文は「わー1シリーズで東映まんが祭り全部やってるわコレ」なのはまあ、年齢がばれますねと言う(中年めー

両シリーズのオールスターキャストに、原作グリッドマンのキャラまで出てくるスパロボみたいな映画でしたね

これから #GRIDMAN_UNIVERSE 見に行く方に一つアドバイスしとくと、ライブとかで大音量が苦手なタイプの人は耳栓用意した方が良いかもしれません。バトルに入ったらはめると良いでしょう、多分十分聞こえます。

私そのタイプなんですがクライマックスのバトルシーンで耳が壊れるかと思いました
(><

爆音平気な方はそのまま見て大丈夫だと思います。これは見る側の体質の問題なので作品の欠点とは言えません。

#GRIDMAN_UNIVERSE 割と冒頭からサービス全開で派手なバトルを見せてくれてこれだけでもうおなか一杯と行きたいところですが、出だしと結末のポイントが一貫してるなど、大幅に膨らむ話としてはびっくりするぐらいバランスの良い設計になっていると思いました。

アニメ2作品で出てきた未解決の伏線(たくさんあります)綺麗に全部消化してるのに物語が発散してる感じが全くないのはさすがというかなんというか。

ストーリーはしっとりとした青春、バトルはド派手というメリハリがとてもよく組みあがってると思いました。いや面白かったなあ。

泣けるポイントが目白押しに襲ってくるのも何というか凄いですね。一番衝撃を受けたのは、ガウマさんとヒメさんの再会でしょうか。この舞台設定なら実現するだろうけど、まさかあそこでなあ。

同時に視聴者に「尋常でなくヤバイことになってる」と伝える重大フラグでもあり

脚本書いた人天才でしょ

バトル展開はもう。視聴者の「少年の心」を熱くさせる展開の連打で、声出し上映ならこぶしを振り上げて応援したかったぐらいですね。

なんせトイの類に全く興味がない弟が「あれはおもちゃが欲しくなる」と言ったぐらいなので。

なお、弟は購入を真剣に悩んだ末、値段を全部調べて合計した上で無理だと判断したたらしい。ええい情けない。マニアならそれぐらいポンと出す金額だぞ(無茶いうでない

まあ凄いところや感激したところを上げていくときりがないですが、それぐらいに見所が多く素晴らしい映画でした。エンタメ要素の塊ですね。

俺的評価はA評価。ひいき目なしでもBプラスかAマイナスまでは出せると思います。

#映画刀剣乱舞 と #GRIDMAN_UNIVERSE 、どちらも大変面白い映画で良かったです。春のお出かけの目当てにする価値は十分にあると思います。
未見の方は是非。

映画公式URL:
https://touken-the-movie.jp/
https://ssss-movie.net/

当日の感想ツィート

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ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 [本と雑誌]


ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 (筑摩選書 246)

ストーンヘンジ ――巨石文化の歴史と謎 (筑摩選書 246)

  • 作者: 山田 英春
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2023/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



のんびり読み進めていた本を読了。

模様石界隈ではおなじみ、山田英春さんの著作。
ストーンヘンジを愛してやまない山田さんが収集した、執筆時点で最新の研究成果と、それまでに連なったストーンヘンジ調査の歴史の総まとめです。

山田さん模様石のコレクターとして石界隈には有名ですが、巨石を求めて世界中に出かけては写真に収めている熱心な巨石愛好家(研究家、と言っていいのかはちょっとわからない)でもあり、なかでもストーンヘンジは好きで何度となく現地に行ったそうです。

「ストーンヘンジに関して、日本では1980年代以降まとまった形での考古学的解説書が出ていない。この長い空白をきちんと埋めたいいう思いがあった」(あとがきより引用)

ストーンヘンジと言えばミステリーがつきものですが、山田さんがおっしゃるように考古学の視点でどういう物か、というのは、そういえば読んだことがなく。渡りに船、とばかりに手に取りました。

先に結論を書いてしまうと「いまだに確かなことはわからない」のですが、それでも執筆時点での最新の分析と、積み重ねられた考古学的調査や周辺の調査により、だいぶ多くのことが近年分かったことが読み取れました。

本書の特徴として面白く感じたのは、ストーンヘンジの調査にあたった歴代の人物とその成果を連綿と描いている点です。現代のわれわれが、この奇妙な環状列石に引き付けられるのと同じように、過去にも様々な人物がこの遺跡を前にしてそれぞれの空想や調査を積み重ねていく様は実に魅力的で浪漫があり、読みごたえがありました。

本書によれば、これまでの調査や分析で、ストーンヘンジ周辺の遺跡とのかかわりもわかってきており、ただでさえ巨大な遺跡が、さらにより広い規模での遺跡群であるとのこと。
ひょっとしなくても、今後も範囲や調査の広がりが期待できることでしょう。そのころにまた本にまとまると良いと思いました。

とても楽しい読書でした。お勧め。

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多様性の科学 [本と雑誌]


多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織

多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織

  • 作者: マシュー・サイド
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2021/06/25
  • メディア: Kindle版



社内掲示板で同じ住人から教えてもらった本。

ここ数年の社会・世界の混乱を見ていて多様性の重要性を認識・公言し始めたはいいが、ちゃんと系統だって学んでないなあ、と思っていた時に知ったので、これ幸いと読んでみました。

これの前に日本学術会議の多様性に関する講演(2022年秋ごろかな)を見たりはしていたのですが、あれはいかんせん1本1本の発表が短くて、面白くはあったけど踏み込めなかった感がしていました。これはもっと網羅的に具体的なテーマをいくつか例にして解説しています。

先に全体の感想を書いてしまうと、まあ面白かった。この手の本では久々に自分にヒットしました。
最初の章を読んで、面白いな、と思ってから、最後まで、ああ面白かった、が途切れなかったのでエンタメとしても十分に面白いです。

章立てというか、構成もよくできています。
まず9.11テロにおけるCIAの大失態で読者をひきつけつつ、記憶のどこかにある近代の事例を題材に、多様性に関するテーマを一つずつ解説、考察していきます。

随分話が広がったなあ、というあたりで、最後の章でいよいよ、読者が期待するであろう、実際に身近で運用するには、という話で結ぶ。

見事と呼ぶほかはありません。この著者の他の著作も読んでみたくなる見事な面白さでした。

内容は、タイトルにあるように多様性に関するレポートや検証の紹介、解説です。

一言で多様性と言っても、自分がイメージしていた「画一的ではない雑多ななにか」という漠然としたものにとどまらず、どのようなケース・モデルが成果につながり、それは何故か、どう働いたと考えられるか、というのが読みやすい文章と構成でつづられています。
読みやすいからと言って決してレベルが低いわけではなく、高度なことを、読みやすく書くことに成功してるので、著者の筆力が察せられます。

これを読んだからと言って、必ずしも劇的に自分の世界が変わるわけではないかもしれませんが(とはいえそれだけの威力のある内容であると思いました)、行き詰ったときに思い出してみると、ヒントになるようなことが沢山盛り込まれています。

そういった「気づきのきっかけ」にあふれている本でした。

例えば、ちょっと政治の話をしてしまいますが(うちのブログ見てる人には今更なおことわりですね)近年自分の大きな疑問が「財務省ってすごい頭のいいエリートが集まってるはずなのに、なぜあんな理屈に合わない事ばかりするのか」というのがあって、どうにも理解できないのですが、これに描かれているいくつかのケースが、あてはまる気がします。ちょうど冒頭のCIAの病巣が、まさにそのままという感じで、他にもいくつか。
財務省の人にぜひ読んで欲しい本ですね笑。

読み終わった後、少しググってみたらベストセラーに入ってるみたいですね。
この本が広く読まれているなら、世の中少しは明るくなることが期待できる、かもしれません。

大変素晴らしい読書でした。お勧めです。
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2023年仕事始め [雑記]

ぼんやりしていたら3が日も過ぎ、仕事始まってしまったので掲題のようなタイトルに

年末年始はへんたつ新作にフィーバーしたりトーハク行ったり蚤の市から逃げ帰ったりな感じで過ぎました。
もう少しゆっくりした方が良かったかなあ。

今年は仕事状況の改善、というか、ぶっちゃけ今のテーマからの脱出を目指して動いていきたい。将来性ないもんあの仕事。

プライベートでは、昨年爆減りした貯金を少しずつ復活させつつ、どうにか糸魚川行きを実現したいです。2回は行きたいな。

そんなこんなでよろしくです。
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2022年ゆく年 [雑記]

すっかり筆不精に戻ってしまったのでこのブログも更新が滞っておりますが、SNSなど各方面でお世話になりました。

恒例の年末記事を書き始めましたが、今年はなんだかあんまりよい一年ではなかったなあ、とか思い返しています。

公においては、昨年から流れがどうにも悪く。それまでのお仕事充実ハッピーぶりが嘘のように、意に沿わない仕事ばかり廻ってくる始末。今関わってるテーマも非常にネガティブな仕事なのですが、どうも当分付き合うことになりそうで…

俺様猜疑心が強いわりに、一度信用した後裏切られると凹みようがパナイのですよね…不眠症も再発(1度なるとなりやすくなりますねこれは)気味で、それでもやせ我慢してたけど暮れにあきらめて睡眠薬出してもらって、今はどうにかいくらか熟睡できてます。なので年末年始休暇はほぼ寝こけられてます。タスカル。ドラッグは偉大なり(言い方ァ!

10月まではそれでもどうにか乗り越えようとしてましたが、努力が概ね虚無に飲まれることを思い知ったので、今はどうにか脱出する方向で対応を試みています。

1つかなり楽しそうなテーマに、暮れも押し迫った辺りで噛むことができる見込みが出たので、こちらに望みをかけつつ、来年はもう少し気持ちよく仕事できる状況にしていきたいです。

社会的には、なんというか、暗さも極まるというか(-_-;

ロシアによるウクライナ侵略戦争開始とジェノサイドの実施。首相経験者の銃撃暗殺。それを契機にした日本カルト支配の顕在化、そこからのもろもろ悪い流れ。

流れは現在進行中。というか、加速した感はあるけどこれって気づいてないだけで今までずっと続いてた流れなのよねえ。

ウクライナに関しては、些少ですが月々送金を続けています。足しになるかはわかりませんが、受付が終わるまでは続けるつもりです。

統一教会や創価学会、日本会議等によるカルト支配に関しては、なんというか、打つ手なしというか。
選挙の投票で対抗するしかないのですが、これは一人ではなあ。

国葬騒動の時は(あれは終わったとはカケラも思ってませんが)公式?のデモ活動にちょっと参加してみたりもしました。でも結局強行された、というか最初から中止の目はなかったのでしょうが。
あれが中止できないぐらい、やばい国なんだってことですよね、今の日本。

まあ、やばい面には反対側の面もあって、この情報錯そうする中、いくつか情報源にできそうなアカウント(それでも100パー信じたり同意したりするわけじゃないのでコメントごとに判断していますが)がいくつか見つけられたので判断材料にさせていただいています。

テレビや新聞など、大手メディアが戦前宜しく権力に屈している現在、情報の取捨選択と判断は自分でしないといけないのだなと痛感しております。

繰り返えし指摘しておきますが、現在の日本の政治・政権・メディア・経済界・国民の状況は、明治維新~日本を焼け野原にしてしまった第二次世界大戦前夜の状況に、あきれるほど酷似しています。

全ての日本国民は皆、歴史に学べるかどうかを、試されています。

コロナ禍は相変わらず。ワクチン打ってマスクして手洗いうがいの感染対策で防御するしかないのですが、まあちっともおさまりませんね。

対抗手段が明確になったのだけは良い事です。引き続き頭を低くしてやり過ごしていく方向で。

私事の方では、反して実り多き一年。というか仕事の過剰ストレスと社会不安の圧迫で「これはやばい」と、かつてない危機感を感じたので、ちょっと使っちゃいけない資金を取り崩してまで放蕩していた感じです。

1月のIJTは、かねてからのある任務をクリアしに行ったので員数外ですが、春の甲府ジェムマーケット、夏の新宿ショーからイベント参加を解禁。同人誌即売会も、コミケはまだ見送っていますが、鳳翔さんオンリーの小規模イベントに関しては解禁を始めました。

感染は怖いので気を付けながらだけど、全部我慢は、もう無理やねん。

ミネラルイベントでは、それでも数を絞って12月の東京ミネラルショーと、秋のIJT。あとは突発で冬の石フリマと、短時間でしたが秋葉原のミネラルキャピタルは見に行きました。ああ、あと横須賀のつぐこさんにもいったか。

お迎え品に関しては、望外のレベルですか。

石は金に糸目をつけなければ割とどうにでもなる世界なので、財布というか口座のひもをぶっ壊した今年はだいぶ色々な出会いがありました。
内容は大体ツィッターに流したのでここでは割愛。石活としては二度はできないレベルの散財をしたおかげか、今年どうにか生き延びれた感じ。

催しでは東京国立科学博物館の「宝石展」、東京国立博物館の「国宝展」「ポンペイ展」を見に行ったかなあ。他に何か見たっけか。

特に国宝展は中盤以降チケット戦争が勃発したので行くのが大変でした。話題になった銅鐸ぬいぐるみも、幸運にも買うことができたのでうれしかったなあ。不眠症に苦しんでる歳にだっこして国宝パゥワーをいただいていくらマシにしたりしてました。

スタンプラリーとぬいぐるみ目当てで足しげく通ったおかげで、トーハクが少し身近になったので、来年もちょくちょく出かけたいですね。

「宝石展」は待望の自ジャンルということで、こちらも足しげく通いました。コロナの影響がやはりあり、海外からの出品は限られていましたが、十分すぎるほどに見ごたえのある展示で大変楽しかったです。

他に、スピネラ氏に教えてもらった翡翠原石館に足を運びました。こちらで望外の出会いをいただいたりなど、良い見学だったのは思い出深いです。

今年は糸魚川再訪をかなえたかったのですが、なかなかタイミングをつかめず結局行かずじまいに。
来年はこれのリベンジを一つ目標に掲げたいと思います。

今年はネガティブな割合が多い年でしたが、逆に努力して極端にポジな面をたくさん作った1年でした。良くも悪くも二度はない一年かなと思います。

来年は平和で穏やかな一年にしたいですが、ネガな面は自分ではどうにもならないところで継続していくので、まあ、生き延びることを最優先に、ぐらいですかねえ。

最後になりますが、2022年はお世話になりました。
2023年もよろしくお願いいたします。
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安倍晋三の国葬に対する意思表明 [雑記]

まあ、検索にも引っかからないような、インターネットの片隅の過疎ブログに書いたところで、何の影響力もないことはわかっていますが。

ひとつ、記録と、意思の表明として、書いておきます。

本日。2022年9月27日。

日本国の元総理大臣であり、暗殺という非業の死を遂げた安倍晋三の国葬もしくは国葬儀が、国民の実に六割近く(各社世論調査の平均による。参照 https://twitter.com/miraisyakai/status/1572153593259786241 )の反対にもかかわらず、強行開催されました。

閣議決定という、内閣、すなわち行政府の独断で行われ、内閣葬ではなく、国としての葬儀、国葬とされたこの政治決断は、かつて当の安倍晋三により強行されたアベノマスク配布という愚策をさらに下回る愚策であり、議会制民主主義、立憲国家、三権分立という、日本国の「国の形」を破壊する、考えうる限り、憲政史上最も愚かで愚劣な政策であると考えます。

私はこの政策、政治決断に強く抗議し、反対する意思を表明します。

本件は、憲法に違反する恐れがあるのみならず、日本国の恥ずべき歴史である、大東亜戦争という侵略戦争当時の政治への回帰を示唆するものでもあります。到底、行政府のみの独断でしていい政策ではありません。

やるならやるで、最低限国会を開いて議論・議決を経てからやるべきでした。

以上を一つの楔とし、自分は金輪際自民党及び公明党の現与党2党を支持しません。
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