ルパン三世 カリオストロの城 4DX上映 [映画]
深夜アニメの録画を眺めていたらCM流れてまして。
「えっこれ行くしかないよね?見に行くしかないよね?」
ということで見てきました。
公式:http://www.lupin-3rd.net/mx4d/
円盤:
カリオストロの城、通称カリ城は一番好きな宮崎駿監督作品でありまして、円盤も持ってて(大分昔に買ったので先のアフィリンクとはバージョンが違いますが)何度も見てるし、TVで流れてるときも大体見てますので、もう何回見たかわからない作品。
それでも何回見ても楽しめて、あまつさえ感動できる素敵な作品です。
内容に関してはまあ大体知ってるでしょうからざっくりあらすじだけ書いておくと。
国営カジノのの大金庫から首尾よく大金を盗み出したルパン一行ですが、その札束がゴート札と呼ばれる、伝説の偽札であることを看破します。
トラブルを好むルパンたちは次の標的としてゴート札を定め、その心臓部であるカリオストロ公国へはるばる欧州大陸を旅していくのです。
国に入ったルパンと次元は早速トラブルに遭遇。謎の黒服に追われる花嫁姿の少女の姿に、寸秒迷わず助けに入り、救出には成功しますが最終的には奪われてしまいます。
彼女が残していった指輪が、ルパンの古い記憶と結びつき…
一人のコソ泥、ルパン三世は、少女を救うため、四百年以上もの間、歴史の闇に君臨してきた巨悪、カリオストロ伯爵と対決することを決めるのです。
とまあそんな感じで始まる物語。ルパン作品らしく、次から次へとかちあうトラブル、派手なアクション、うなるマグナム、冴える斬鉄剣、裏で糸引く峰不二子と、見どころ満載の痛快作品なのです。
また作品としても刺激の緩急がよくて飽きない展開と、バランスの良いコメディ要素、ハードボイルドな大人の色気、悪い魔法使いにさらわれた姫を助け出すという王道の物語構造と良く完成されています。
ルパン一行と銭形、不二子それぞれの動きが有機的に絡み合って織りあがる物語。どれをとってもストーリーテリングのお手本のような映画でして、なんだかんだ言って俺が書くTRPGシナリオの下敷きには常にカリ城があると言っても過言ではありません。
何回見ても新たな発見があるのも魅力で、今回勉強になったのは、カリオストロ伯爵とルパンの勝利条件が、おおむねかち合ってはいるのですが、優先順位が微妙にずれているので(伯爵:先祖の秘宝>ゴート札=クラリスとの結婚/ルパン:クラリスの救出>先祖の秘宝>ゴート札)、ルパンは決断の際にためらわずに即断できるのですね。これはTRPGのときのプレイヤーの誘導に使えそうなテクニックです。
さておき。
何はともあれ、最新の技術でパワーアップしたルパンを銀幕で見れる機会など、そうそうある物ではありません。胸を高鳴らせて体験してきました。
4DXといえば、座席のモーションや水蒸気、送風などで映画の場面を実際に体感出来るのが売りのアトラクションです。なのでルパンではどのあたりに演出が入るのかと思いましたが、これがなかなかに技ありでして。
重視していたと思われるのが、情景の描写の補助やキャラクターたちの視線の動きによる眺望の変化に、座席が対応していたことでしょうか。
遠くを眺める時はゆったりと視界の方向に座席が傾き、ルパンたちがどんな姿勢で眺めているのか、どのように視線をやっているのかがなんとなくわかったのが心憎い演出と思いました。こういう4DXの使い方はあまりないのではないかと思いますが、4DXで見たのはまだ2作目なので何とも言えません。
アクションでは、随所にみられるルパンたちの特徴的なジャンプやマラソンにいちいち座席が反応するのが楽しかったです。
風の演出も楽しく、細かいところではカリオストロ公国入国の際に次元が変装の風船の空気を抜くときに風が来たのが、運転席のルパンが浴びてる風船の空気のようで楽しく。
非常に印象深かったのが、最初にルパンがクラリスの部屋に侵入するシーンで、空気の動かないはずの虜の部屋で、悲嘆に沈むクラリスの頬に風が当たるシーン。もう涙が出るかと。
ここの、ルパンとクラリスの語らいのシーンが、俺ぁ何より一番好きなシーンでなあ…
純真な、しかし芯の強い少女、クラリスの、島本須美さんによる可憐な芝居と、名優山田康雄さんの、軽快でありながら土台のしっかりした千変万化の芝居の掛け合いが、もう最高なんです。
ここではじめてクラリスが笑顔を見せる。この時点でのルパンの目的ははっきりしてて、救出対象であるクラリスに、救われたい、救われることができるというモチベーションを喚起することだと思うんですが(実際に救出するのは次回というプランでいたことが台詞の端々から読み取れます)、でもこの時のルパンはもうそのあたりどうでもよくて、ただこの子を笑わせてあげたかったんだろうなあ。
ああもう感想書いてるだけで涙出てきた。このシーンを銀幕で見られるとは。この歳になってなあ…
上映当時は映画館で見ることは無くて、TVスペシャルで流れてたのを見たのが初見なんです。なんでそれだけでもうれしいのに、今はもう鬼籍に入られた山田さんの名演が銀幕で見られたんですよ。
もうそれだけでなあ…
いかんいかん
水の演出では、この作品何かと水が描かれるシーンが多いので(それが画面の美しさにつながっているのですが)、折に触れて飛ばしていただいたのは楽しかったです。
光の演出では、クライマックスの花火とか、不二子の手りゅう弾とか、爆裂するときは遠慮なく激しい光で花を添えていただいたのがよかったなあ。
アクションでは、シーン中でドキっとするシーン、といっても何度も見ているのでどの辺でドキッとさせられるかはわかっているので、今更ドキッとすることはあまりないのですが、座席の動きで演出を入れられると、わかっているはずのハプニングのシーンでドキッとさせられるので、あれはすごく良かったと思います。繰り返し見ている人間としては、初心に戻らせていただけるなおさらありがたい演出です。
あと個人的に楽しかったのが、劇中何度かあります、カリオストロ城の衛視隊と警官隊との集団乱闘のシーンで、シートにボコられるのがとても楽しかったです(笑
まさにあのもみくちゃの中に混ざっているみたいで、よかったなあ。
あとあと、銃弾が至近弾で擦過するときにいちいち瞬間的な風が入るの主良かったなー、ドキッとしました。
唯一の誤算は、2月1日の映画の日を狙っていったのですが、4DXは割引がなかったことでしょうか(笑
いや一緒に見たドクターストレンジの方は割り引いていただいたので良いのですが。
4DXは割引ないよ、ちぃ覚えた。
ともあれ心の底から楽しませていただきました。
クラリスのみならず、僕もルパンに心を奪われた気持ちで劇場を後にできたので、本当に素敵な観劇でした。
これの前に見たドクターストレンジも面白かったのですが、ルパンですっかり上書きされてしまいました(笑
売店には残念ながらルパングッズがなかったので、これはかなり残念でした。結構楽しみにしていたのですが。入場の際に配られたポストカード、大事にしたいと思います。
ルパン三世 カリオストロの城 4DX上映、おもしろかったです。
4DX演出は、かなり気合が入っていたので、単純なリバイバルと思わずに新作を見るつもりで期待していいと思います。
皆さんもこの機会にぜひ、とお勧めしたいです。
「えっこれ行くしかないよね?見に行くしかないよね?」
ということで見てきました。
公式:http://www.lupin-3rd.net/mx4d/
円盤:
カリオストロの城、通称カリ城は一番好きな宮崎駿監督作品でありまして、円盤も持ってて(大分昔に買ったので先のアフィリンクとはバージョンが違いますが)何度も見てるし、TVで流れてるときも大体見てますので、もう何回見たかわからない作品。
それでも何回見ても楽しめて、あまつさえ感動できる素敵な作品です。
内容に関してはまあ大体知ってるでしょうからざっくりあらすじだけ書いておくと。
国営カジノのの大金庫から首尾よく大金を盗み出したルパン一行ですが、その札束がゴート札と呼ばれる、伝説の偽札であることを看破します。
トラブルを好むルパンたちは次の標的としてゴート札を定め、その心臓部であるカリオストロ公国へはるばる欧州大陸を旅していくのです。
国に入ったルパンと次元は早速トラブルに遭遇。謎の黒服に追われる花嫁姿の少女の姿に、寸秒迷わず助けに入り、救出には成功しますが最終的には奪われてしまいます。
彼女が残していった指輪が、ルパンの古い記憶と結びつき…
一人のコソ泥、ルパン三世は、少女を救うため、四百年以上もの間、歴史の闇に君臨してきた巨悪、カリオストロ伯爵と対決することを決めるのです。
とまあそんな感じで始まる物語。ルパン作品らしく、次から次へとかちあうトラブル、派手なアクション、うなるマグナム、冴える斬鉄剣、裏で糸引く峰不二子と、見どころ満載の痛快作品なのです。
また作品としても刺激の緩急がよくて飽きない展開と、バランスの良いコメディ要素、ハードボイルドな大人の色気、悪い魔法使いにさらわれた姫を助け出すという王道の物語構造と良く完成されています。
ルパン一行と銭形、不二子それぞれの動きが有機的に絡み合って織りあがる物語。どれをとってもストーリーテリングのお手本のような映画でして、なんだかんだ言って俺が書くTRPGシナリオの下敷きには常にカリ城があると言っても過言ではありません。
何回見ても新たな発見があるのも魅力で、今回勉強になったのは、カリオストロ伯爵とルパンの勝利条件が、おおむねかち合ってはいるのですが、優先順位が微妙にずれているので(伯爵:先祖の秘宝>ゴート札=クラリスとの結婚/ルパン:クラリスの救出>先祖の秘宝>ゴート札)、ルパンは決断の際にためらわずに即断できるのですね。これはTRPGのときのプレイヤーの誘導に使えそうなテクニックです。
さておき。
何はともあれ、最新の技術でパワーアップしたルパンを銀幕で見れる機会など、そうそうある物ではありません。胸を高鳴らせて体験してきました。
4DXといえば、座席のモーションや水蒸気、送風などで映画の場面を実際に体感出来るのが売りのアトラクションです。なのでルパンではどのあたりに演出が入るのかと思いましたが、これがなかなかに技ありでして。
重視していたと思われるのが、情景の描写の補助やキャラクターたちの視線の動きによる眺望の変化に、座席が対応していたことでしょうか。
遠くを眺める時はゆったりと視界の方向に座席が傾き、ルパンたちがどんな姿勢で眺めているのか、どのように視線をやっているのかがなんとなくわかったのが心憎い演出と思いました。こういう4DXの使い方はあまりないのではないかと思いますが、4DXで見たのはまだ2作目なので何とも言えません。
アクションでは、随所にみられるルパンたちの特徴的なジャンプやマラソンにいちいち座席が反応するのが楽しかったです。
風の演出も楽しく、細かいところではカリオストロ公国入国の際に次元が変装の風船の空気を抜くときに風が来たのが、運転席のルパンが浴びてる風船の空気のようで楽しく。
非常に印象深かったのが、最初にルパンがクラリスの部屋に侵入するシーンで、空気の動かないはずの虜の部屋で、悲嘆に沈むクラリスの頬に風が当たるシーン。もう涙が出るかと。
ここの、ルパンとクラリスの語らいのシーンが、俺ぁ何より一番好きなシーンでなあ…
純真な、しかし芯の強い少女、クラリスの、島本須美さんによる可憐な芝居と、名優山田康雄さんの、軽快でありながら土台のしっかりした千変万化の芝居の掛け合いが、もう最高なんです。
ここではじめてクラリスが笑顔を見せる。この時点でのルパンの目的ははっきりしてて、救出対象であるクラリスに、救われたい、救われることができるというモチベーションを喚起することだと思うんですが(実際に救出するのは次回というプランでいたことが台詞の端々から読み取れます)、でもこの時のルパンはもうそのあたりどうでもよくて、ただこの子を笑わせてあげたかったんだろうなあ。
ああもう感想書いてるだけで涙出てきた。このシーンを銀幕で見られるとは。この歳になってなあ…
上映当時は映画館で見ることは無くて、TVスペシャルで流れてたのを見たのが初見なんです。なんでそれだけでもうれしいのに、今はもう鬼籍に入られた山田さんの名演が銀幕で見られたんですよ。
もうそれだけでなあ…
いかんいかん
水の演出では、この作品何かと水が描かれるシーンが多いので(それが画面の美しさにつながっているのですが)、折に触れて飛ばしていただいたのは楽しかったです。
光の演出では、クライマックスの花火とか、不二子の手りゅう弾とか、爆裂するときは遠慮なく激しい光で花を添えていただいたのがよかったなあ。
アクションでは、シーン中でドキっとするシーン、といっても何度も見ているのでどの辺でドキッとさせられるかはわかっているので、今更ドキッとすることはあまりないのですが、座席の動きで演出を入れられると、わかっているはずのハプニングのシーンでドキッとさせられるので、あれはすごく良かったと思います。繰り返し見ている人間としては、初心に戻らせていただけるなおさらありがたい演出です。
あと個人的に楽しかったのが、劇中何度かあります、カリオストロ城の衛視隊と警官隊との集団乱闘のシーンで、シートにボコられるのがとても楽しかったです(笑
まさにあのもみくちゃの中に混ざっているみたいで、よかったなあ。
あとあと、銃弾が至近弾で擦過するときにいちいち瞬間的な風が入るの主良かったなー、ドキッとしました。
唯一の誤算は、2月1日の映画の日を狙っていったのですが、4DXは割引がなかったことでしょうか(笑
いや一緒に見たドクターストレンジの方は割り引いていただいたので良いのですが。
4DXは割引ないよ、ちぃ覚えた。
ともあれ心の底から楽しませていただきました。
クラリスのみならず、僕もルパンに心を奪われた気持ちで劇場を後にできたので、本当に素敵な観劇でした。
これの前に見たドクターストレンジも面白かったのですが、ルパンですっかり上書きされてしまいました(笑
売店には残念ながらルパングッズがなかったので、これはかなり残念でした。結構楽しみにしていたのですが。入場の際に配られたポストカード、大事にしたいと思います。
ルパン三世 カリオストロの城 4DX上映、おもしろかったです。
4DX演出は、かなり気合が入っていたので、単純なリバイバルと思わずに新作を見るつもりで期待していいと思います。
皆さんもこの機会にぜひ、とお勧めしたいです。
2017-02-01 22:14
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