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コミックマーケット91で見つけた面白い本+α(7) [コミケ日記]

さて行きましょう。

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タイトル:自宅警備艦川内 改3
     はかないフリートガールズ2
サークル:こるり屋
URL :http://koruriya.com/

こるりさんの艦これ二次創作漫画同人誌です。どちらも続きものになります。

「自宅警備艦川内 改3」は、海戦に出なくなった川内があれこれする話の三作目。今回はFXでぼろ儲けして豪遊に浸る川内を前に神通がおろおろする話。
オチはわかりやすい感じですが、ここの神通は本当に気苦労が絶えませんね(笑
「はかないフリートガールズ2」は、鎮守府内で艦娘のパンツが次々に盗まれるという怪事件の続きの話。
艦娘全員がはいてない、もちろん羞恥心は人並み、という得難いシチュエーションなので、読者としてはこのまま解決しなくても全く困らない感じですが(笑
今回若干微妙な動きしているかんむすが居たので、次回辺りで決着がつくかもしれません。だとしたら実に残念だ!(おい
どちらもネタとしては出落ちともいえる話ですがそれに正面から向き合ってまじめに描いている作風には感服します。
こるりさんの可愛らしい線で描かれる艦娘達がとてもかわいらしいです。
単行本発売されたそうです。

桃色トランス2 (IDコミックス 百合姫コミックス)

桃色トランス2 (IDコミックス 百合姫コミックス)

  • 作者: こるり
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2017/01/18
  • メディア: コミック




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タイトル:しじまの小夜曲
サークル:crocus
URL :http://www.pixiv.net/member.php?id=47813

訊さんの艦これ二次創作漫画同人誌です。毎回しっとりした作風が心に染み入る作者様ですが、今回も素敵でした。
これまで気にしたことはなったですが、ここの鎮守府の初期艦は五月雨のようですね。今回は、その提督と五月雨の話。
一応の完結編までの物語で明らかになった提督の「目的」。
「船の魂が黄泉がえり艦娘となるのなら、亡くした妻の魂も取り戻せるのではないか」という、禁断の思考を追及するべく、鎮守府に着任したばかりの提督。
ある意味、目的のために最も焦り、暗中模索して足掻いていた頃の提督の前にいたのが五月雨だったのでしょう。
ただでさえ不器用な提督のこと、そのころであれば満足な配慮もできず、艦娘との接し方もわからず、五月雨ともギクシャクするばかりでお互いに空回り、焦りが募っていたようです。
そのような回想を挟みながら、会議のために遠出する提督と、その護衛として買って出た五月雨二人の旅路が描かれます。
遠い昔に失った、かつての仲間と笑い合える、鎮守府という場所を作り、守ってくれている提督に、五月雨は何とか感謝を伝えたいのですが、不器用なこともあり、また相手の提督が、まあ、アレなので(苦笑 つかこの提督の気を回しすぎる不器用さは本当に人ごととは思えないんですが、さておき。
なかなか感謝を伝えることができません。
旅も無事には終わりますが、そのあたりは不完全燃焼となるのですが、最後に大井が背中を押し、不器用ながらもひたむきな感謝を言葉にすることができた、という結末が描かれます。大井ぐっじょぶ。ほんと、ここの大井は世話女房ですね。
言葉にはしましたが、それが通じたか、心が届いたのかは、描かれずに終わります。読者としてはその方が想像が膨らんで良いのですが、このあたり描き方に迷いがあったのかなあ、と少し思わなくもないですが、その辺は想像力をたくましくしすぎですかね。
過去の本に五月雨が描かれていたか記憶が定かではないのですが、ちと過去の本を読み返して、その中で五月雨がどう描かれていたかを確認したくなる内容でした。
今回の五月雨も、これまでの提督との鎮守府での日々の積み重ねと、一応の完結時に自分の目的に心の整理をつけた提督の変化への戸惑いなど、いろいろな積み重ねがあるのだと思います。
何より、がむしゃらに追い求めていた目的を失い、艦娘への新たな心の置き方をほぼゼロから模索して、ある意味二度目のスタートラインに立った提督ですから、一人一人との接し方も、また悩みながら考えていかなければならないわけで。
そういうタイミングで初期艦、五月雨との物語を描く訊さんの心境とはいかばかりのものか。
つか、前作の大井の話でも思いましたが。この提督の新たな日々ってのは茨の道すぎやしませんか。胃が溶けてリタイヤしないように龍驤や大井にはしっかり監督していただきたいところです。


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タイトル:着艦未満 畝傍本
     舷舷相摩ス・弐
サークル:海底温泉
URL :https://twitter.com/ktos_tw

あのシギサワカヤさんの艦これ二次創作漫画同人誌、第二弾。ページ開く前から怖いっ!怖いけど読みたいっ!このジレンマ!どうしろと!!(笑
で、まあ、「着艦未満 畝傍本」はオリジナルの艦娘、しかも畝傍です。この作者さんで畝傍ってもう嫌な予感が制限速度オーバーしてますよ!
一応解説しておくと、畝傍とは明治のころに列強に追いつくべく必死だった日本が、何よりも軍事力、海洋戦艦を作る技術を盗もうとフランスに発注した船です。
フランスで進水、しかし日本へと回航される途中でぱったりと行方不明になり、乗員すべてと畝傍本体は歴史の闇に消えました。原因も沈没したか小津かも不明で、世界史の中でも有名な海難ミステリーとして語り継がれています。
つまり着任できなかった船なわけで、損な船がかんむすになっちまったらもう後悔と罪悪感と自責の念御てんこ盛りで延々自虐するクールビューティーが描かれるという本です。
でも面白いんですよ、ずるいなあ。俺も艦これの噂聞き始めたときに畝傍でねえかなあとか思った一人なので、それが同人であれ形となって目の前にあることはうれしいです。
「舷舷相摩ス・弐」は龍田本。弐とありますが1冊目との続き要素はない感じですね。
畝傍の本も大概でしたがそれですらこちらに比べたら序の口という地獄。ああでも面白い、おもしろいから読んじゃうああああ。
龍田と提督のどろどろした情事をからめながら、この鎮守府なりの艦娘と提督の秘密を解き明かしていく話、になるのでしょうか。それよりはどこまでもずぶずぶと沈んでいく悪くて悪魔のような提督と、負けず劣らずに怖い女の龍田のやり取りを延々描いた話な気がします。
お互いにお互いの闇とそれ故に美しさを見ているがゆえに執着を捨てきれない二人。昼ドラも真っ青なやり取りの末に、一つの終わりを迎えるのですが。
いやはや、シギサワカヤさんらしいお話でした。
あと読み倒してるとき先述の訊さんの本の後にこれ読んだので、あちらの提督の闇とこちらの提督のどす黒い闇が脳内で結合してえらいことになりました。読む順番待ちが居ました間にもっと明るい話を挟むんだった!
だって読みながら「あー訊さんとこの提督とこの提督対話させたら手に手を取って周りを巻き込みまくりながら盛大破滅していきそう」って恐怖で頭いっぱいだったもん!
恐ろしく面白い本でした。読む順番注意。
作者さんのいつもの作風が知りたい方はこちらをどうぞ。

お前は俺を殺す気か 4

お前は俺を殺す気か 4

  • 作者: シギサワカヤ
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売日: 2016/09/30
  • メディア: コミック




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