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パルプ [本と雑誌]


パルプ (ちくま文庫)

パルプ (ちくま文庫)

  • 作者: チャールズ ブコウスキー
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2016/06/08
  • メディア: 文庫



チャールズ=ブコウスキーの怪著。

前にツィッターで誰かが呟いていたのに興味を持って読んでみました。

自称スーパー探偵のニッキ・ビレーンのもとに舞い込む奇妙な依頼。

ビレーンは勇気を奮い起こし、解決に臨む意気込みで酒場と競馬場に向かい、有り金をスっては帰ってくる。

何を言っているかよくわからねーとは思うが、俺にもよくわからねえ(笑

そんなむちゃくちゃな小説です。

ビレーンは行ってしまえばどうしようもないクズのチンピラで、歳も40を党にまわった中年のおっさん。頼りにするのは大口径のるがーですがそれすら通じない相手には通じないもんですから、大抵ひどい目にあっては酒を飲んでいるのです。

この作品には、痛快な謎解きや、カッコイイアクションは皆無です。

エンターテインメントとしては正直に疑問を覚える作品です。

ビレーンの元に舞い込む依頼は、死んだはずの作家の身辺調査を依頼する死神や、浮気調査、よくわからない、紅い雀の創作依頼など、多彩ですが、どれ一つとして彼に解決したりはしません。

ですが自分の信じる探偵増にかたくなに固執し、最後の最後までビレーンはビレーンdね在り続けたのは、なんだかひどく人間臭く感じました。


読んでいる途中で、作中の何をやってもうまくいかないビレーンの様子が、僕のリアルの仕事の様子と重なってしまって、辛くて暫く読めない時期がありましたが、先日読み切ったので感想を書いておきます。

題名通り、パルプフィクションの悪い所だけを凝縮した怪作でした。
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